研修内容

協力型臨床研修施設(51727)
明海大学病院協力型臨床研修施設
http://www.dent.meikai.ac.jp/hospital/prog/gaiyou.htm
神奈川歯科大学附属病院協力型施設
http://www.kdu.ac.jp/hospital/101-007training-facilities.html

患者様へ

「歯科医師臨床研修施設」について
当院は厚生労働省より指定された歯科医師臨床研修施設となっております。

神奈川歯科大学附属病院・明海大学病院との提携により、同病院より派遣された臨床研修医が当院にて臨床研修を行っております。臨床研修医は、卒前研修として臨床実習を経験しており、卒業後本年度の歯科医師国家試験に合格した歯科医師であります。

患者様の診療において、直接治療を担当させていただくこともあろうかと存じますが、指導医の指導のもとに患者様にはご迷惑のかからないよう十分な配慮の上で研修を行っておりますのでご理解を賜りますようお願い致します。

研修医の先生方へ

当院の臨床研修におけるテーマ、研修目標:
「基本的な治療方法を正確に覚える!そして、患者さん固有の口腔内環境を感染や機能を捉えた治療方針を総合的に考える。」
「協力型としては8ヵ月を希望します。8ヵ月間の4ヵ月は模型・ラボ研修、残り4ヵ月は診療室というカリキュラムです。4ヵ月を希望する場合、診療室での研修がメインになります。」
卒業後の臨床研修医の先生方が今学ばなければならないことは、最先端の歯科医学ではなく、すでに確立されている、そして私達臨床医が毎日行っている基本的な処置が理論どおりに正確に行なうことができるようになることと考えています。基本に忠実な治療について私達スタッフとともに学んでみませんか。

研修プログラムの特徴

  1. 基礎的な治療が基本通りに正確に行えるように訓練する。
  2. 地域医療を体験し一般開業医が地域住民とどのように関わっているかを知る。
  3. 医療面接を視野に入れたスタッフミーティングへの参加。
  4. 歯科医学に関する広い視野を持っていただくため院内研修会の開催、院外研修会、講習会の案内(PCによるプレゼンあり。勤務すると学会発表あり。)
  5. 研修医の能力に応じたカリキュラム。
    臨床をほとんど行っていない研修医には模型実習等から始め、その後臨床実習に移行。臨床を十分行ってきた研修医にはすぐに患者の配当をし、できるだけ多くの患者を診られるような配慮をいたします。

【臨床研修の目標の概要】

歯科医師として好ましい態度・習慣を身に付け、頻度の高い歯科治療処置を確実に実施できるようになり、生涯にわたりより広範囲の歯科医療について知識、技能を修得する態度を養い、生涯研修の第一歩とすることである。
社会に貢献し、国民の健康増進に寄与する歯科医となるよう以下を目標とする。

【臨床研修歯科医の指導体制】

臨床は臨床研修歯科医のレベルに合わせて、アシスタント業務から始まり、患者さんの治療、患者さんの配当等を行い、単独で治療が出来るようになる事を目標にしている。
協力型研修施設での指導体制は指導医とコデンタルスタッフが連携して、施設の特徴を生かし、数多い症例の中から臨床研修歯科医の診療レベルに合わせた指導を行う。また、時間外を含めた生活面での指導も行う。
指導医以外に先輩先生方による指導もありますが、歯を治すというより、患者さんという人間を治すという方針である。

【研修到達目標】

一般目標

  1. プライマリー・ケアに必要な基本的臨床能力を身に付け、さらに専門的知識や技能を習得する。
  2. 歯科医師としての社会的役割を認識し、生涯研修の動機付けをする。

行動目標

  1. 患者中心の歯科治療を実地できるよう知識、態度及び技能を身に付ける。
  2. 総合治療計画を立案できる能力を身に付ける。
  3. 歯科疾患と機能障害を予防・治療・管理できる。
  4. 応急処置に必要な臨床能力を身に付ける。
  5. 高頻度の歯科治療処置に必要な臨床能力を身に付ける。
  6. 科学的根拠(EBM)に基づいた医療を行なう。
  7. 医療安全・感染予防に関する知識・技能習得する。
  8. 歯科医師としての社会的役割を認識し実践できる。
  9. 患者との信頼関係を構築できる。
  10. 生涯にわたり研修をおこなうための態度・意欲を養う。

到達目標

  • 「基本習熟コース:8ヵ月」については、より実践的に模型実習をおこない技工作業の経験で陶材から義歯を作製して臨床の応用をつけるようにする。
  • 「基本習得コース:4ヵ月」については、頻度高く臨床において経験する。
(1)医療面接
【一般目標】
患者中心の歯科診療を実施するために、医療面接についての知識、態度及び技能を身に付け、実施する。

【行動目標】

  1. コミュニケーションスキルを実施する。
  2. 病歴(主訴、現病歴、既往歴及び家族歴)聴取を明確に行う。
  3. 病歴を正確に記録する。
  4. 患者の心理・社会的背景に配慮する。
  5. 患者・家族に必要な情報を十分に提供する。
  6. 患者の自己決定を尊重する。(インフォームドコンセントの構築)
  7. 患者のプライバシーを守る。
  8. 患者の心身に於けるQOL(QualityOfLife)に配慮する。
  9. 患者教育と治療への動機付けを行う。
(2)総合診療計画
【一般目標】
効果的で効率の良い歯科診療を行うために、総合治療計画の立案に必要な能力を身に付ける。

【行動目標】

  1. 適切で十分な医療情報を収集する。
  2. 基本的な診察・検査を実践する。
  3. 基本的な診察・検査の所見を判断する。
  4. 得られた情報から診断する。
  5. 適切と思われる治療法及び別の選択肢を提示する。
  6. 十分な説明による患者の自己決定を確認する。
  7. 一口腔単位の治療計画を作成する。
(3)予防・治療基本技術
【一般目標】
歯科疾患と機能障害を予防・治療・管理するために、必要な基本的技術を身に付ける。

【行動目標】

  1. 基本的な予防法の手技を実施する。
  2. 基本的な治療法の手技を実施する。
  3. 医療記録を適切に作成する。
  4. 医療記録を適切に管理する。
(4)応急処置
【一般目標】
一般的な歯科疾患に対処するために、応急処置を要する症例に対して、必要な臨床能力を身に付ける。

【行動目標】

  1. 疼痛に対する基本的な治療を実践する。
  2. 歯、口腔及び顎顔面の外傷に対する基本的な治療を実践する。
  3. 修復物、補綴装置等の脱離と破損及び不適合に対する適切な処置を実践する。
(5)高頻度治療
【一般目標】
一般的な歯科疾患に対処するために、高頻度に遭遇する症例に対して、必要な臨床能力を身に付ける。

【行動目標】

  1. 齲蝕の基本的な治療を実践する。
  2. 歯髄疾患の基本的な治療を実践する。
  3. 歯周疾患の基本的な治療を実践する。
  4. 抜歯の基本的な処置を実践する。
  5. 咬合・咀嚼生涯の基本的な治療を実践する。
(6)医療管理・地域医療
【一般目標】
歯科医師の社会的役割を果たすため、必要となる医療管理・地域医療に関する能力を身に付ける。

【行動目標】

  1. 保健医療を実践する。
  2. チーム医療を実践する。
  3. 地域医療に参画する。

■歯科医師臨床研修「基本習得コース」

【一般目標】
生涯にわたる研修を行うためにより広範囲の歯科医療について知識、態度及び技能を習得する態度を養う。
(1)救急処置
【一般目標】
歯科診療を安全に行うために、必要な救急処置に関する知識、態度及び技能を習得する。

【行動目標】

  1. バイタルサインを観察し、異常を評価する。
  2. 服用薬剤を歯科診療に関連する副作用を説明する。
  3. 全身疾患の歯科診療上のリスクを説明する。
  4. 歯科診療時の全身的合併症への対処法を説明する。
  5. 一時救命処置を実践する。
  6. 二次救命処置の対処法を説明する。
(2)医療安全・感染予防
【一般目標】
円滑な歯科診療を実施するために、必要な医療安全・感染予防に関する知識、態度及び技能を習得する。

【行動目標】

  1. 医療安全対策を説明する。
  2. アクシデント及びインシデントを説明する。
  3. 医療過誤について説明する。
  4. 院内感染対策(StandardPrecautionsを含む。)を説明する。
  5. 院内感染対策を実践する。
(3)経過評価管理
【一般目標】
自ら行った治療の経過を観察評価するために、診断及び治療に対するフィードバックに必要な知識、態度及び技能を習得する。

【行動目標】

  1. リコールシステムの重要性を説明する。
  2. 治療の結果を評価する。
  3. 予後を推測する。
(4)予防・治療技術
【一般目標】
生涯研修のために必要な専門的知識や高度先進的技術を理解する。

【行動目標】

  1. 専門的な分野の情報を収集する。
  2. 専門的な分野の体験をする。
  3. POS(ProblemOrientedSystem)に基づいた医療を説明する。
  4. EBM(EvidenceBasedMedicine)に基づいた医療を説明する。
(5)医療管理
【一般目標】
適切な歯科診療を行うために、必要となるより広範囲な歯科医師の社会的役割を理解する。

【行動目標】

  1. 歯科医療機関の経営管理を説明する。
  2. 常に、必要に応じた医療情報の収集を行う。
  3. 適切な放射線管理を実践する。
  4. 医療廃棄物を適切に処理する。
(6)地域医療
【一般目標】
歯科診療を適切に行うために、地域医療についての知識、態度及び技能を習得する。

【行動目標】

  1. 地域歯科保健活動を説明する。
  2. 歯科訪問診療を説明する。
  3. 医療連携を説明する。
  4. 歯科訪問診療を体験する。

第1期研修卒業横田達哉先生からの研修記録

■研修内容ホームページPDF

■研修期間中の作製資料PDF
・エンド実習.pdf
・コア形成~コア完成.pdf
・スプリント製作.pdf
・フルデンチャー作製.pdf
・メタルボンド製作.pdf
・上下顎天然歯模型製作2.pdf
*研修生は参考にしてください。横田(神歯大38回生)